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グレード比較第2弾!Basic+ vs Scout+

更新日:3月29日

Nacsportのグレード比較シリーズ第2弾へようこそ!

このシリーズは、皆様の多くの方が一度は感じたことのある疑問


「グレード毎に、どんな違いがあるのだろうか?」


にお答えするための記事になっています!

Nacsportに限らず、多くの映像分析ソフトは豊富な機能を持っています。ただそれは、時に私たちの理解を必要以上に難しくすることがあり、特に初めて分析を始めようと考えている人にとっては、ハードルに感じることもあるでしょう。

このシリーズの目的は、Nacsportの中の機能や用語を出来るだけわかりやすく説明・整理し、ユーザーの方、あるいはこれからユーザーになりたいと考えている方に、十分な情報と理解を提供することにあります。


情報提供を通じて、皆様がより自分に合った製品を選べるようサポートしたいという想いがあります。

第2回の今回は、Basic+とScout+の違いを見ていきます。


Scout+は、Basic+が持つ全ての機能に加えて、より便利になる新機能が追加されています。


第1回のBasic vs Basic+が気になる方は、こちらのリンクからをご覧ください。

前回と同様に、分析の4つのSTEP(準備→観察・採点→分析→共有・フィードバック)に沿って、機能を1つずつ見ていきます。具体的には、次のような流れです。


STEP1:準備

■レジスタのためのボタン機能

・作成可能なボタン数

・グラフィックディスクリプター

STEP2:観察・採点

■レジスタ作業の方法

・ビデオソースなしのレジスタ

・Play by playウィンドウ


STEP3:分析

■タイムライン

・5つのデータの同時に分析

■データマトリックス

・5つのデータの同時に分析

■ダッシュボード

・ダイナミックダッシュボード


STEP4:共有・フィードバック

■プレゼンテーション機能

・5つの分析データを利用する

・PowerPointスライドの使用

・プレゼンテーションの共有

・簡易レポートの作成


その他

■分析データの互換性

■価格について

この記事で皆さんはNacsportの深みに、少しずつ進んでいくことになるでしょう。

それでは早速始めて行きましょう!

『STEP1:準備』


■レジスタのためのボタン機能


・作成可能なボタン数 無制限へ

まずは、映像分析ソフトの機能の中で、最も基本となる機能から始めましょう。

それは、レジスタ=映像にアクションをタグ付けしていく機能です。

Basic +では、


・カテゴリーボタン:映像を切り取る

・ディスクリプターボタン:切り取ったカテゴリーに、情報を追記する

の2種類のボタンがあり、これらを組み合わせて、1枚のテンプレートに合計50個まで、分析ボタンを作成することが出来ました。

Scout +では、この【作成できるボタン数】に制限がなくなりました。


あなたのアイディアを制限することなく、分析ボタンを作れるようになったのです。

多くの視点を削ることなくボタンで表現できるので、多くの情報を収集できるようになるでしょう。

・グラフィックディスクリプター


これはBasic+にはない、Scout+から初めて使える機能です!


Scout+では、グラフィックを利用した分析機能が追加されました。

例えば...


コート図の画像を取り込み、それを分析ボタンとして使用することが出来ます。通常通りのレジスタに加えて、アクションが起きたコートの位置をクリックします。そうすると、レジスタ内に、ピンポイントな位置情報を追記することができるのです。


グラフィックディスクリプターを使えば、より的確な位置情報を収集でき、どのエリアで何が起きたかを視覚的に分析することができるでしょう。




『STEP2:観察・採点』


■レジスタ作業の方法


・ビデオソースなしのレジスタ

Scout +では、 ビデオソースなし=映像データを使わずにレジスタ作業を行うことができるようになりました。

例えば...


他の人がビデオカメラを使って、リアルタイムでタグ付けをしているとします。

ビデオソースなしのレジスタが使えると、あなたは、カメラにつながなくとも、実際の試合を見ながらレジスタ作業を行います。終了後にもう一人が撮影・タグ付けした映像ファイルと分析データに、統合して使うことができるのです。

Basic +では...


レジスタ作業を行うためには、映像ファイルが必要でした。


Scout +から...


ファイルの有無を気にせず、その瞬間から分析データの作成に取り掛かれます。

カメラとは別の場所でレジスタをする場合や、その場ですぐにレジスタをしないといけない状況などでは、有効なオプションになります。



■Play by playウインドウ


これは、Basic +,Scout +の両方で使える機能です。


プレイバイプレイ機能を使うと、レジスタ作業中に、どんなアクションを記録したか発生順に整理して表示することができます。


これにより、何のカテゴリーに、どんなディスクリプターやメモが記録されているか一覧で見ることができ、確認や修正の作業も非常に簡単になります。


『STEP3:分析』


■タイムライン


・5つのデータの同時に分析


さて、ここがBasic +とScout +の一番大きな違いになるでしょう。


Scout +では、分析データを5つまでタイムラインで同時に処理することが可能になりました。

対戦相手の映像を分析していて、1試合だけでは十分に分析しきれないことはありませんか?


とはいえ、複数のデータを開いたり閉じたりして、余計な手間をかけるのも、大変ですよね。Scout +からは、5つの映像・分析データをタイムライン上で同時に開けるようになり、包括的な分析ができるようになりました。


■データマトリックス


この進化は、マトリックス、プレゼンテーションなどの機能にも影響を与えます。

5つまでの映像データを活用できるようになることで、数値集計から映像集の作成まで、多くの分析テータを組み合わせて、余すことなく使用することができます。

例えば...


データマトリックスについて考えてみましょう。

データマトリックスは、Basic+でも使える機能です。ただ、マトリックス集計を行えるのは、1度に1つの分析データでのみでした。

これがScout +では、最大5つの分析データを取り込み、集計することが行えます。


すべての分析内容からマトリックスを生成し、カテゴリーやディスクリプターが各データで同じものならば、その数値を合算して集計をしてくれるのです。複数のゲームを合わせて分析したい。複数の映像データを1度に活用したい。という願いを叶えるために、発展させて特徴となっています。




■ダッシュボード


・見たい時間を指定して算出する、ダイナミックダッシュボード


ダッシュボード機能は、全てのグレードで使える機能です。そのため、進化した点に絞って簡単に説明します。

Scout +では、ダッシュボートに集計されるデータを、試合の特定の時間帯に絞って表示することができるようになりました。


これが...


ダイナミックダッシュボードという機能です。

サッカーを例にして、少し説明します。


チームは試合開始直後に、3点を取り、常に試合を優位に進めていきました。

しかし、最後の15分間で、相手の猛反撃にあい、無失点だったものの非常に厳しい時間帯を過ごしたとします。

試合結果だけ見ると、3-0の快勝です。全体としては優位に立っていました。

ただ、終盤の15分は間違いなく反省点が多いはずです。

そんなとき...


その15分間だけに絞ってデータを集計出来たら、反省点を見つけやすいと思いませんか?


ダイナミックダッシュボードを使用すると、試合の特定の時間帯を指定して、データ集計が行えます。これで、試合結果だけに惑わされない、自分たちの改善点を見つけることに役立つでしょう。

またピンポイントに絞ったデータをリアルタイムのライブストリーミング機能を組み合わせれば、試合中の見たい【時間帯のポゼッション】や【選手のアクション】を共有し、試合中にベンチに共有することで、即座の戦術変更にも役立つかもしれません。


『STEP4:共有・フィードバック』


■プレゼンテーション機能


・5つの分析データを活用できる


大きな進化は何といっても、【プレゼンテーションでも5つ分の映像が扱えるようになったこと】でしょう。様々な試合の映像から、1つの映像集を作れることで、より説得力の高いデータが作れるようになっていきます。


・PowerPointスライドの使用


また、Basic +では、映像集作成のために、ドローイングツールやテキスト表示機能、そしてオーディオファイルの追加など、様々な機能がありました。Scout +では、これに追加して、PowerPointスライドをインポートする機能が加わりました。


よりデザインされた表紙やタイトルスライドを使って、目を惹くプレゼンテーションを行えます。

・プレゼンテーションの共有


Basic +には、プレンテーションのデータを他のユーザーと共有する機能はありませんでした。つまり、プレゼンテーションは、常に作成したマシンから行う必要がありました。

Scout +では、プレゼンテーションのデータを共有できる【.Preファイルとして保存】が可能になります。これにより、作成したデータを共有したり、違うマシンで再編集したりできるようになりました。


チーム内や知人のコーチと映像をレビューするときに役立つでしょう。

・簡易レポートの作成


さらに、プレゼンテーションのレポート作成がとても簡単になりました。


Scout +では、リストに入っているクリップの情報(カテゴリー名、記録されているディスクリプター、メモ、描画したシーンなど)を一覧化したレポートをPDFデータとして出力できるようになりチーム内でのプレゼンをアシストする資料作成が非常に簡単になりました。

『その他の機能』


■他のソフトウェアとの共存・互換性


Basic +から、XMLデータを扱えるようになり、他のソフトウェアとのデータ共有が出来るようになりました。


例えば...


InStatやHudlSportscodeとNacsportの間で、データのやり取りが可能になったということです。

ここに加えて、Scout +には互換性についての機能が強化されました。


まず、データサービスとして有名な、OptaのXMLデータを読み込めるようになりました。また、XMLファイルを読み込むときに、読み込みたいカテゴリーやディスクリプターをカスタマイズしてインポートすることもできます。

次に、XMLデータのインポートだけでなく、Sportscode(.SCpkg)または、Gamebreaker(.GBpkg)のパッケージデータを直接インポートできるようにもなりました。これで、他のソフトウェアのカテゴリーとディスクリプターに互換性が生まれ、タイムラインからマトリックスまで、他ソフトウェアと共存しながら使えるようになりました。



■価格について


さて、最後に価格について比較したいと思います。

機能面だけでなく、価格の面もグレードを決定する大きな要因の1つです。【Basic +以上のグレードでは、全てライフタイムライセンス】です。基本的には、購入すればずっと使えるようになります。


では、さっそく見ていきましょう。

Basic +

ライセンス料金

¥110,000(税抜)

2年目以降のSUS料金(支払い推奨)

¥18,000(税抜)

Scout +

ライセンス料金

¥245,000(税抜)

2年目以降のSUS料金(支払い推奨)

¥38,000(税抜)

少しだけ補足説明します。

最初にも言いましたが、どちらもライフタイムライセンスです。

パソコンが壊れたり、WindowsOSのアップデートでソフトウェアが使えなくなったりするとがない限り、ずっと使用可能なソフトウェアとなります。

ただ、そんな突然の不具合など、もしもの時に備えて、SUSというサービスがあります。

【もしものときの保険】&【アップデート版の提供】の2つのサービスを提供しております。詳しくはこちらリンクからご確認ください!

もちろん購入後のアップグレードも可能です!

Basic +とScout +の差額分のお支払いで、すぐにレベルアップできます。

購入前に迷ったとしても、あとから取り返すことが可能です。


『最後に』

さて今回もグレード比較として、Basic +とScout +の比較を行ってきました。

最後に、前回と同じ質問をぶつけてみましょう。それは...

Basic +とScout +の一番大きな違いはなんですか?

です。


これら二つの1番の違いは

【同時に扱える分析データの数】

でしょう。

Basic +までは、1つの映像に1つのデータまでしか使えませんでした。

あるいは、複数の映像の分析データを合わせて集計、分析、映像集の作成を行うことはできませんでした。


Scout +からはそこが大きく変わります。複数のデータが扱えるようになり、扱える情報量に大きな進化が生まれ、さらには複数の試合映像を使ったプレゼンテーションも手軽に行えるようになりました。

どのグレードを選ぶかは、皆様の希望次第になります。ぜひ様々な情報を参考に考えていただければと思います。

さて、今回はここまで。長い時間ありがとうございました。この記事で興味を持っていただき、詳しく話を聞きたくなった方、無料体験を希望の方は、お問い合わせよりお気軽にご連絡ください!


次回は、Scout +とPro +の違いを比較します。また近いうちにお会いしましょう!


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